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石田三成の重臣・島左近、領国経営に深く関与(読売新聞2008-04-09)

石田三成が嶋左近らに領地経営に当たらせるなどとした古文書

◇三成の文書発見 重臣・嶋左近に年貢任せる

関ヶ原の戦いで西軍を率いた石田三成が、重臣・嶋左近らに年貢収納を任せるとの内容の文書が見つかり、滋賀県長浜市の長浜城歴史博物館が9日、発表した。

左近「三成に過ぎたるものが二つあり 島の左近と佐和山の城」と評された参謀で、三成と重臣の関係を示す貴重な資料になりそう。

文書は縦14cm、横44cm。三成佐和山城(同県彦根市)の城主だった16世紀末に書かれたらしく、県内に住む代官の子孫が所有していた。代官に対し、城を空ける事の多い三成に代わって左近ら3人の指示に従うよう記し、花押「八月二十三日」の日付があった。

数々の武将に仕官し、勇猛で知略に長けた左近は、三成に高禄で迎えられた。

三成の文書で左近の名が出てきたのは初めてで、静岡大学の小和田哲男教授は「左近の生涯は謎が多いが、領国経営に携わる姿が浮かび上がる。三成らの研究にとって画期的な発見」としている。

― ◇ ◇ ◇ ―

※(参考)「(8月23日付)今井清右衛門尉宛石田三成判物」

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  免相之弁ハ、嶋左近・
  山田上野・四岡帯刀
  両三人二申付候、右之三
  人之儀勿論誓詞之
  上可為順路候間、任
  其旨可相納候、三人
  方へも右之趣申付候也、  

   八月廿三日 三成(花押)

      今井清右衛門尉殿



重臣「嶋左近」の存在を初確認 石田三成の文書 滋賀・高月で見つかる(京都新聞2008-04-09)

滋賀県高月町の旧家で見つかった石田三成の文書

戦国武将佐和山城主だった石田三成が領内の代官に宛てた判物で、重臣嶋左近名前が記された文書が滋賀県高月町の旧家で見つかった、と長浜城歴史博物館(長浜市)が9日、発表した。同博物館は「三成の文書で『嶋左近』の名が初めて確認された貴重な史料」と注目している。

文書は、北近江を治めていた三成が、伊香郡の代官だった今井清右衛門尉に宛てた「石田三成判物」(縦14・2cm、横43・7cm)。年貢収納に関し「免相(年貢率)については嶋左近(他、家臣2人)に命じたので、指示通り納めるよう」と通達した。末尾に三成花押がある。

同博物館は、近年の研究から三成は天正19年(1591)に佐和山城主となり、文禄4年(1595)以降に北近江を所領。文書は、京都や大坂で豊臣秀吉に仕えた三成が同城に隠居する慶長4年(1599)までに出されたとみている。

嶋左近は大和国出身で筒井氏に仕えた後、近江領主となった三成に召し抱えられたとされる。俗謡に「治部少(=三成)に/過ぎたるものが二つあり/嶋の左近と/佐和山の城」とも謡われた。

奈良興福寺の『多聞院日記』などに名が登場するが、関ヶ原合戦の前哨戦での勇猛ぶりなどは後世の軍記物逸話集でしか確認されていなかった。

文書は清右衛門尉の子孫で元県職員今井紘一さん=守山市=が高月町の実家に保管していた。

三成佐和山城主時代に家臣や寺社に宛てた文書が確認されたのは10例目。文書は5月23日から、同博物館で公開される。



三成の文書 左近の名(朝日新聞2008-04-10)

新たに見つかった石田三成の書状

◇来月、長浜で公開

長浜市の長浜城歴史博物館は9日、佐和山城の城主だった石田三成家臣に宛てた書状が見つかった、と発表した。書状には三成の重臣とされる嶋左近の名前が書かれていた。同博物館などは「三成の文書で左近の名前が確認されたのは初めて。重臣としての存在が改めて確認できた」としている。同博物館で5月23日から開かれる「新収館蔵品展」で公開される。

領地の代官を務めていたとみられる今井清右衛門尉に宛てた書状で、縦14・2cm、横43・7cm。左近ら3人の家臣の名を挙げ、その指示に従って年貢を収納するように命じている。年号はないが、三成が北近江を所領とした時期などから、文禄5年〜慶長3年(1596〜98)に書かれた可能性が高い。書状は今井清右衛門尉の子孫で守山市在住の今井紘一さんが高月町の実家で保管していた。

左近は関ヶ原の戦いの約10年前に三成の家臣となったとされる。書状が書かれた当時、豊臣家の重責を担っていた三成は佐和山に殆んど居らず、左近らが代わりに領国を治めていたとみられる。

戦国時代に詳しい静岡大学の小和田哲男教授は「この文書で、石田三成の重臣としての左近の実像が改めて確認できた。生涯についても謎が多いだけに、研究に繋がる発見だ」と話す。



嶋左近:軍師の名、主君の書状に 「重臣」裏付ける“公文書”発見―長浜(毎日新聞2008-04-10)

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◇『左近らの指示に従って年貢収納を…』―石田三成から家臣宛て
◇高月町の豪族子孫宅で発見、「関ヶ原」少し前の執筆か―長浜城歴史博物館、公開へ

豊臣政権五奉行の1人で、関ヶ原の戦(慶長5年=1600)で徳川軍に敗れた石田三成が、軍師・嶋左近名前と役割を書いて、家臣宛てに出した古文書が高月町の旧家で見つかり、長浜市立長浜城歴史博物館が9日、発表した。彦根市の佐和山城主だった三成の城主文書が見つかったのは10通目。左近軍記物逸話集に登場するが、正式な文書で名前が確認されるのは初めてで、実像が浮かぶ貴重な発見という。

古文書があったのは、高月町唐川の豪族、今井清右衛門尉の子孫宅で、佐和山城主三成清右衛門尉宛てに出した。文面は、年貢率について左近らに命じたので、その指示に従って年貢収納を行うよう指示する内容。左近らは城に居ない三成に代わり、領土統治を代行していたらしい。

文書は代筆で、サインにあたる花押三成のもの。年号はなく、8月23日の日付で、佐和山城主として伊香、浅井、坂田、犬上の北近江4郡を所領した文禄4年(1595)から同城を退去する慶長4年(1599)の間に書かれたと見られる。

嶋左近は名を清興といい、元々は大和国戦国大名筒井順慶の家臣。天正19年(1591)頃、三成の家臣となった。朝鮮出兵の際、三成に従い、関ヶ原の戦でも奮戦するなど軍記逸話集などで知られている。

同館は、三成の重臣だった事が確認できる重要な文書と見ており、子孫宅から寄贈を受けて、5月23日から同館で始まる新収館蔵品展で初公開する。



三成文書に初「嶋左近」 所領統治の代理裏付け(中日新聞2008-04-10)

石田三成の文書を示す長浜城歴史博物館の学芸員。1行目の下方に嶋左近の名がある

長浜市の長浜城歴史博物館は9日、戦国武将石田三成家臣に宛てた古文書が見つかり、三成の文書では初めて、重臣の嶋左近の名が明記されていたと発表した。左近の働きを伝える貴重な史料としている。5月23日から7月15日まで同博物館で公開する。

文書は縦約14cm、横約44cm。三成が、伊香郡の代官だった今井清右衛門尉に宛てた。左近ら3人の重臣の名を挙げ、彼らの指示に従い年貢の徴収するよう命じている。

同博物館では、左近三成の代理として、彦根の佐和山城で所領の統治に携わった事を裏付ける文書と評価。「8月23日」の日付で、年号はないが、史料などから文禄5年〜慶長3年(1596〜1598)の3年間に書かれたとみている。

三成佐和山城主として領内の寺社や家臣に宛てた文書で現存するのは10通目。清右衛門尉の子孫で守山市在住、元県職員今井紘一さんが3月末、高月町の生家に家宝として伝わっていた文書を同博物館に寄贈した。

左近は、三成が最も信頼した武将。関ヶ原の戦いで討ち死にした。江戸時代軍記物などで武勇が伝えられるが、遺品も少なく、実像は謎が多い。戦国史に詳しい静岡大学の小和田哲男教授は「三成の重臣としての姿が改めて確認できた。画期的な発見」と驚いている。



三成の古文書に「嶋左近に命じた」 滋賀で発見(産経新聞2008-04-10)

戦国武将石田三成の重臣だった嶋左近名前が記された三成古文書が見つかったと9日、滋賀県長浜市の長浜城歴史博物館が発表した。優秀な武将として知られる左近だが、三成が出した文書で左近に触れているものが確認されたのは初めて。同県高月町唐川の旧家に伝わっていたものが、同博物館に寄贈された。

古文書は、三成佐和山城主時代(天正19年〜慶長4年:1591〜1599)に地元の豪族、今井清右衛門に宛てた年貢徴収の指示書。「年貢の率は嶋左近、山田上野、四岡帯刀に命じたので、その指示で行え。3人は不正がないように誓詞まで出している」といった内容が記されている。年号は不明だが、日付は8月23日。縦14・2cm、横43・7cmの和紙に家臣が清書したものに、三成本人が花押を入れている。

左近は、4万石の大名になったばかりの三成が、半分の2万石で召し抱えたというエピソードで有名。三成豊臣政権五奉行の1人だった事などから、他の大名らに宛てた手紙などは数多く残っているが、左近の名前が記されたものは見つかっていなかった。

今井清右衛門の子孫にあたる守山市勝部の元県職員、今井紘一氏が、「研究に役立つなら」と同博物館に寄贈した。同博物館は5月23日からの新収館蔵品展で公開する。

posted by 御堂 at 23:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 中世
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